高い技術力

THKリズムの競争力の核となるのが冷間鍛造技術。冷間鍛造とは、金属を加工する方法の一つ。高温を必要とする熱間鍛造に対し、冷間鍛造は常温で加工でき、精度と強度が高められるという特徴があります。高い圧力を必要とし、加工の難易度が高いとされていますが、THKリズムでは理論に裏打ちされた高度な技術と蓄積されたノウハウをもとに、世界に通用する高品質な商品を生み出し続けています。

樹脂成型にも、THKリズムの技術ノウハウが集積しています。一例が、ボールジョイントの、ボールを包む樹脂。ステアリングの動きを正確に伝え、「自動車の関節」とでもいうべき役目を果たすボールジョイントの性能は、そのまま自動車の性能に直結します。こうした一連の部品を自社の一貫生産体制で作り出し、各々の製品が持つポテンシャルを最大限引き出すとともに、世界のドライバーに快適で安全な運転環境を提供することに務めています。

金属や樹脂を実際に成型する金型は、メーカーにとって「命」です。THKリズムでは、製品製作の肝となる金型を自社で製作することで、製品設計と金型設計・製作を強固に連携できる体制を築いています。また、内製化によって、より高品質な製品を作るための最適化の研究や、メンテナンスも可能となり、さらなる開発技術の向上に結び付けています。

THKリズムでは組立設備のほとんどを内製しています。これにより、世界最高水準の品質を保証された製品を作りつつ、設備のコンパクト化などに取り組むことが可能になっています。自分が工程設計に携わった設備で、モノづくりが行われていく光景に立ち会えることは、技術者冥利に尽きる一瞬です。また、そこから生まれるフィードバックが、一層の製造技術の向上と設備性能の向上という相乗効果につながっていきます。

ドライバーの生命に直結する重要保安部品の品質を保証するには、過酷な環境や多様なシチュエーションを想定した実験評価が不可欠です。製品がお客様のニーズに応えられているか、求める品質レベルに達しているかを確認するため、THKリズムは社内に実験設備を設け、徹底して社内評価を行っています。例えば、高温や寒冷の地域での使用に耐えられるか、塩害に対する防錆力はどうか、泥水に対するシール性はどうかなど、さまざまな環境・トラブルを想定し、耐久試験を実施しています。